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糖尿病症例の周術期血糖コントロール

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糖尿病症例の周術期血糖コントロール

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糖尿病とは、インスリン作用不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群である。2型糖尿病は、インスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす素因を含む複数の遺伝因子に、過食、運動不足、肥満、ストレスなどの環境因子や加齢が加わり発症する。高血糖が持続することは、インスリンの作用不足を示している。中等度以上の高血糖が持続すると、口渇、多飲、多尿を呈し、網膜や腎臓の細小血管症および全身の動脈硬化症を起こす。さらに、神経障害、白内障などの合併症も起こすため患者のQOL低下につながる。

糖尿病は心血管疾患の重要な危険因子である。糖尿病患者の冠動脈疾患あるいは脳梗塞発症のリスクは2~3倍高く、死因の大きな原因となっている。心血管疾患は、脂質異常症、高血圧、喫煙があるとリスクが指数関数的に上昇する。糖尿病患者に合併した冠動脈疾患は、無痛性の心筋虚血が多く、多枝病変であり、石灰化病変が多い。特に自律神経障害がある場合は、高度多枝病変であっても胸痛を伴わないことがある。

術前に血糖コントロールを行う理由

本症例は糖尿病に加え肥満、高血圧症といった多くのリスクが併存している。高血圧とLDL-Cの改善は見られるが、血糖コントロールが不良であった。術中は外科的侵襲のためコルチゾールなどインスリン拮抗ホルモンが放出され特に血糖値が高くなりやすい。縦隔炎などの合併症を防ぐためには、経口血糖降下薬からインスリン導入に切り替え、術前にHbA1c7%台を達成することが望ましい。

血糖コントロールの方法

高齢者は薬物の代謝・排泄が遅延するため、血糖管理を厳格にしすぎると低血糖の頻度が上がり、かえって危険である。低血糖になるとカテコラミン放出が促進され血圧が上がる恐れがある。血圧上昇は心筋梗塞のリスクになる。本症例では血糖コントロールを厳しくしすぎずHbA1c7%台で受容するべきである。尿ケトン体陰性のため、空腹時血糖値100~140mg/dl、または食後血糖200mg/dl以下、尿糖は1+以下、または尿糖排泄量が1日の糖質摂取量の10%以下になることを目標とする。

術後の管理

手術時のストレスは術後3日~1週間後には治まるので、それに応じてインスリン投与量を減らし低血糖に注意する。

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