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空腹時血糖の維持と肝糖産生

投稿日:9月 29, 2018 更新日:

空腹時血糖の維持と肝糖産生

肝臓

肝臓

肝疾患の患者さんは朝の血糖だけは良い。なぜだろうか。

肝臓は空腹時血糖の維持に,中心的な役割を担っているからである。終夜の絶食の間に糖新生のおよそ90%が肝臓で起こり、残りの10%が腎臓で起こる。しかしながら絶食が長引くと、腎臓での糖新生のが大きくなり、すべてのグルコース産生の40%を占めるようになる。 絶食後24 時間の間に、標準的な体型の成人男子が,どのくらいの栄養素を臓器間でやりとりしながら恒常性を維持しているかであるが、絶食後の24時間の間に肝臓は約180gのグルコースを血中に放出している。そのグルコースは肝臓内に貯蔵されていたグリコーゲン由来のものと、糖新生によるものから成るが、糖新生は一晩絶食状態で、肝臓からの糖産生の35-60%を占めるとされ、時間とともにその割合は増加していく。

糖新生

糖新生とは糖以外の物質からグルコースやグリコーゲンなどの糖へ変換する経路である。その一つの例として「乳酸から糖を作る作用」を挙げることができる。糖新生の基質としては,乳酸とアミノ酸を主原料とする。糖新生は飢餓および激しい運動時に際しては、特に重要である。飢餓の間、糖新生成には、タンパク質分解によるアミノ酸、脂質分解によるグリセロールが使われる。運動をしているときは、筋肉でつくられた乳酸を用いる肝臓での糖新生により、脳と筋肉のために必要な血中グルコース濃度が維持される。肝臓の糖輸送担体(GLUT2; glucose transporter 2)は、インスリン作用に依存しないでグルコースを取り込むが、インスリンは、間接的にグルコースの取り込みを増加させる。食後、血中のグルコースが増加すると、肝臓は、インスリンの作用により糖新生やグリコーゲン分解からのグルコース放出を速やかに停止させる。グルコースを取り込んだ肝臓は、インスリンによりグリコーゲン合成酵素が活性化されてグリコーゲン合成を促進する。グルコースの放出が抑制され、かつグリコーゲン合成が促進された結果、食事由来のグルコースは、肝臓にグリコーゲンとして貯蔵される。なお、筋肉に蓄えられたグリコーゲンは、筋肉においてのみグリコーゲン分解後のグルコースが代謝され、血液中に放出されることは無い。

糖新生が抑えられないのが糖尿病患者の血糖が上昇する要因の一つである。

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