消化器内科

テルミサルタンは、細胞周期停止を誘導することにより、インビトロで肝細胞癌細胞増殖を阻害する。

9月 28, 2018

テルミサルタンは、細胞周期停止を誘導することにより、インビトロで肝細胞癌細胞増殖を阻害する。

Telmisartan inhibits hepatocellular carcinoma cell proliferation in vitro by inducing cell cycle arrest.

Oncol Rep. 2017 Sep 20. doi: 10.3892/or.2017.5977.

肝臓と糖代謝

肝臓と糖代謝

肝細胞癌は、肝臓の最も一般的な原発性悪性腫瘍であり、癌関連死の第3の主要原因である。広範に使用されている抗高血圧薬であるテルミサルタンは、がん細胞の増殖を抑制する可能性のあるアンギオテンシンII 1型(AR1B)であるが、テルミサルタンが様々な癌に作用する機序は未知のままである。肝細胞癌患者、消化器内科。本研究の目的は、ヒトHCCに対するテルミサルタンの効果を評価し、マイクロRNA(miRNA)の発現を評価することであった。我々は、HLF、HLE、HepG2、HuH-7およびPLC / PRF / 5細胞株を用いてHCC細胞に対するテルミサルタンの効果を研究した。我々の実験では、テルミサルタンは、HCC細胞の低分化型を表すHLF、HLEおよびHepG2細胞の増殖を阻害した。しかし、分化型肝細胞癌細胞を代表するHuH-7細胞およびPLC / PRF / 5細胞は、テルミサルタンに感受性ではなかった。テルミサルタンは、G0-G1細胞周期の移行を阻害することにより、HLF細胞のG0 / G1細胞周期停止を誘導した。この遮断は、サイクリンD1、サイクリンEおよび他の細胞周期関連タンパク質のレベルの顕著な低下を伴った。注目すべきことに、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)経路の活性は増加し、ラパマイシン(mTOR)経路の哺乳動物標的はテルミサルタン処置によって阻害された。さらに、テルミサルタンは、カスパーゼ切断サイトケラチン18(cCK18)のレベルを増加させ、HLF細胞におけるアポトーシスの誘導に部分的に寄与し、HLF細胞におけるErbB3のリン酸化を減少させた。さらに、インビトロでテルミサルタンによりmiRNA発現が顕著に変化した。結論として、テルミサルタンは、細胞周期停止を誘導することによってヒトHCC細胞増殖を阻害する。

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