内科

科学的根拠に基づく医療 EBM

9月 29, 2018

EBMとは何か

心臓病内科

心臓病内科

科学的根拠に基づく医療〈EBM : Evidence Based Medicine〉とは,一般的には眼前の患者の問題点に関して,その時点で入手可能な科学的根拠に基づき,更に患者の価値観や期待を考慮した上で臨床判断を下して医師がその専門技術をもって理にかなった医療を行うことでありる。よって、実際の判断や介入は,科学的根拠の優先よりも価値観や好みの加味が重要である.

NNT

NNT:Number needed to treat (治療必要数)は,治療の恩恵に与るために何人の患者を治療する必要があるかで,絶対危険減少の逆数である.すなわち,薬物を使うことにより,発症率が2%低下できれば, 100人の投与患者に2人の恩恵ということになるので, 1/0.02 = 50ということにこなる.すなわち50人に1人,薬を使ってのメリットがでるということである.もちろん副作用や費用などが同じであればNNTが小さい方が治療の効果があることになるが,実際の場面では不随する色々な条件があるので, NNTだけでは薬の価値付けはできない.

ガイドライン

ガイドラインがたくさん提唱されてきたが,実際の患者の適用はケースバイケースである.ガイドラインに盲従することは正しくない.
臨床研究でのバイアスは,対象の選択や測定の方法など,研究デザインなどとの関係でおこる.
これらのデータの情報は統計手法では調整できない.経験上はっきりと有効とされている治療については,もはや危険を冒してランダム化比較試験(RCT)を行うことは倫理上できない場合もある.また,疾患の頻度や治療方法などにより, RCTができないものもある.この場合は, RCT以外の方法での知見で代用することも多い.

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