循環器内科

厚生労働省が心臓病と脳卒中の医療体制強化に動く

7月 2, 2016

厚生労働省が心臓病と脳卒中の医療体制強化に動く

慢性心不全

慢性心不全

船橋市のみならず、我が国全体において心臓病・脳卒中ともに増加する傾向にある。これを受けて厚生労働省は心不全や心筋梗塞等の心臓病と脳血管疾患の医療体制を強化する5カ年計画の作成を始めることになった。まるで旧ソ連のようだが。6月30日に検討会を立ち上げた。2018年度から始まる都道府県の地域医療計画に反映させる計画である。2015年人口動態統計(厚生労働省発表)では、日本人の死因は1位が癌 29%、2位は心臓病 15%、3位が肺炎 9%、4位は脳卒中 9%で、心臓病と脳卒中で全体の約4分の1を占めるようになっている。広く知られていることであるが、脳卒中と心筋梗塞の主要な原因は動脈硬化である。脳梗塞の3分の1は心臓でできた血栓が脳に詰まって起きる。救急搬送体制の整備など共通の課題もある。このため、がん対策と同じように「循環器病」として5カ年計画をつくることになった模様だ。計画では、拠点病院を中心にした医療機関の連携や消防を含めた救急搬送のネットワークづくり、栄養士、リハビリスタッフらも交えた多職種によるチーム医療の構築などをめざす。再発するリスクを減らすため、患者がきちんと薬を飲み、生活習慣を見直せるよう、退院時の指導や在宅医療を担う地域の医療機関などとの連携についても議論するようだ。脳卒中を含む循環器病については、国や自治体に対策推進計画の整備などを義務づける法案を超党派の議員が国会に出そうとする動きがある。

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