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抗がん剤について

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抗癌剤について

Ⅰ抗癌剤投与時の注意点
 1)なぜ抗癌剤暴露を予防する必要があるのか?
 ⇒殺細胞性抗癌剤は、細胞のDNA合成阻害あるいは修復機能の阻害などによりがん細胞の分裂や増殖を抑制する作用機序を持つ。これはがん細胞だけでなく正常な細胞にも影響をあたえるため。

抗癌剤による健康被害
①変異原性……細胞に突然変異を誘発する性質
②催奇形性……胎児に奇形を起こす性質
③発がん性……正常細胞をがん化させる性質
④胎児毒性……胎児の発育に影響を与える性質
⑤精子毒性……精子の機能を低下させる性質

抗癌剤暴露経路
 皮膚(粘膜)、気道、経口
  ⇒抗癌剤を触らない、口に入れない、吸い込まないようにする必要がある。

2)抗癌剤投与管理時の暴露予防対策の実際
 個人防護具の適切な使用
  ⇒抗癌剤を取り扱うときは、マスク、ニトリル手袋、ガウン、フェイスシールドを着用する。
 適切な投与管理をする
 ①抗癌剤でのプライミングはしない。(マニュアルでは絶対禁止となっている)
 ②抗癌剤投与終了後、抗癌剤ボトルから輸液セットを抜かない(前投薬は可)
 ③最後の抗癌剤投与後、生食などでルート内をウォッシュアウトする。
 ④投与終了後の輸液セット末端部を外さない。
実際のプライミング方法
①抗癌剤の投与本数分の三方合活栓を付けてメインルートを準備する。
②メインボトル(生食など)でルートキープする。
③メインボトルから抗癌剤の投与本数分の輸液ルートをプライミングし抗癌剤投与前に三方活栓に接続しておく

3)環境整備時の暴露対策
 ①調製後の抗癌剤は密閉袋から出さず、患者ごとにトレイに入れる。
 ②抗癌剤が入っていた袋もビニール袋に入れ、口を結んで密閉し汚物室の専用廃棄箱に捨てる。
 ③使用済みのトレイは流水で洗浄する。(アルコール消毒は抗癌剤揮発の原因になるため行わない)
 ④抗癌剤が付着している可能性がある点滴台、患者のベッドサイドは環境クロスまたはハイターで拭く。
 ⑤抗癌剤汚染の可能性のあるリネンはアクアパックに入れて洗濯に出す。

4)廃棄物の分別
 ①抗癌剤の付着している可能性のあるものはすべてビニール袋に入れ密封し、汚物室の専用廃棄箱に捨てる。
 ②専用廃棄物は原則、業務終了後に廃棄する。(1回/日)

5)排泄物の取り扱い
 抗癌剤投与48時間以内の排泄物には抗癌剤が残留しているため取扱い時は個人防護具を使用しスタンダードプリコーションを徹底する。
 ①男性:飛び散り防止のため48時間は立位ではなく座位で排尿してもらうよう説明する。
 ②尿瓶使用患者:ベッドサイドに使用後の尿瓶を放置せず速やかに尿を廃棄する。
 ③オムツ使用患者:汚染されたオムツはビニール袋に入れ密閉後医療廃棄物に廃棄する。
 ④膀胱留置カテーテル、腎瘻挿入中の患者:抗癌剤投与48時間以内の排泄物には抗癌剤が残留しているため取扱い時は個人防護具を使用し破棄する。
抗癌剤投与48時間以内の排泄物の付着したリネンはアクアパックに入れて洗濯に出す。
 抗癌剤投与48時間以内の排泄物で床などを汚染した場合、個人防護具を着用しハイターで周囲から中心にかけて拭き取る。

Ⅱ抗癌剤血管漏出時の対応
1)刺入部の観察及び患者指導
刺入部の観察を十分に行う。
 ①刺入部の主張、発赤、疼痛の有無を観察する。
  刺入部の観察を行うため透明フィルムを使用し固定する。
 ②滴下速度減速の有無を観察する。
オリエンテーション時に抗癌剤血管外漏出の可能性について患者に説明しておく。
 ①血管外に抗癌剤が漏れる事の危険性
 ②刺入部の違和感、腫脹、疼痛を感じた場合すぐに知らせる
 ③輸液ルートを引っ張らないよう抗癌剤投与時は不必要な離床を避ける

2)血管外漏出の初期対応
 ①滴下を止める。
 ②漏出した薬剤の「種類」、「量」を確認し医師に報告する。
 ③輸液ルート内に残存する薬剤を除去するためシリンジで血液を約5ml吸引する。(看護師)
 ④漏出部周囲の腫脹部位に27G針を穿刺し、薬剤を直接吸引する。(医師)
 ⑤抜針し、その後の対応は医師に指示に従う。
 ⑥記録に残すため、患者の許可を得て写真を撮る。

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