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船橋麻酔科

脊椎麻酔下での手術後の術後鎮痛のための硫酸マグネシウム

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脊椎麻酔下での手術後の術後鎮痛のための硫酸マグネシウム

Magnesium sulfate for postoperative analgesia after surgery
under spinal anesthesia
Prerana N. Ahah , Yamini Dhengle
Department of Anaesthesiology, Seth GSNC & KEM Hospital, Maharashtra, India
Acta Anaesthesiologica Taiwanica 54 (2016) 62-64

1.Introduction
 術後痛は効率的に治療されるべきである。なぜなら、術後の回復に大きな影響を及ぼすからである。効率的に治療すると、自律神経や、体細胞、内分泌の反射を鈍らせ、結果的に術後疾病率を減少させることができる。最も一般的な方法は、複数の薬物を組み合わせるものである。侵害刺激は、グルタミン酸・アスパラギン酸神経伝達物質の放出を促し、様々なクラスの興奮性アミノ酸レセプター、たとえばNMDA(the N-methyl D-asparatate)レセプターなど、と結びつく。NMDAレセプターが活性化すると、CaとNaの細胞内流入、Kの細胞外流出が促進され、中枢神経系や末梢神経系が活性化する。MgはこのNMDAレセプターに電位依存性に抑制性に作用する。
 本研究は、硫酸Mgの投与が鎮静・鎮痛の質を改善させる可能性について示したものである。Mgは脊髄のNMDAレセプターに作用し、従って、術中・術後の鎮静鎮痛の追加投与薬として用いられてきた。最近の複数の研究が、中等量のMgを術中もしくは術後に投与すると術後の麻酔薬の必要量を減少させると述べている。

2.Methods
 本研究は、Seth G.S. Medical College & KEM Hospitalのヒトを対象とする研究の倫理委員会がその妥当性を証明する。
 脊椎麻酔下に、下部腹部手術もしくは下腿手術を受ける、同意の得られた108人の患者を対象とし、前向きランダム化二重盲目試験を行った。Apanらによる過去の研究によると、VAS(visual analog scale) scoreをprimary endpointとし、コントロール群の標準偏差は24、Mg群は16であった。この違いにより、80%は研究の成果として認めうるが、ヒューマンエラーがあるため、1グループあたり54人の患者が必要であるとわかった。ランダム化はコンピューターにより、コントロール群もしくはMg群に振り分けられた。本研究のprimary endpointは、鎮痛効果と知覚・運動遮断の持続時間とした。Secondary endpointは、硫酸Mg投与による循環動態の評価と、レスキューの鎮痛剤の必要量とした。
 脊椎麻酔を受ける、ASA score(American Society of Anesthesiologists score) ⅠもしくはⅡの患者、18~65歳、身長150~180㎝を対象とした。重度の全身疾患、神経、循環器、呼吸器疾患、低栄養状態、腎機能障害、認知機能障害をもつ患者に加えて、Caチャネル阻害薬を服用中の患者、硫酸Mgに以前アレルギー反応を示した患者は除外した。妊娠中、授乳中の患者やブピバカインにアレルギーを持つ患者も除外した。
 0.5%高比重ブピバカイン15㎎(3ml)をL3-L4に髄腔内投与し、その後、仰臥位とした。Mg群は、硫酸Mg 0.5ml(250㎎)を静注し、500㎎(25㎎/ml)の硫酸Mgを20ml/hで持続投与した。コントロール群は、同容量の生食を静脈内投与した。使用した静脈ルートはこの目的のみにしか使用されず、その他の薬物・輸液投与は違う静脈ルートを用いた。麻酔科医は患者がどちらのグループに振り分けられたか気付けない方法で行った。
 知覚の遮断時間は、ブピバカインを髄腔内投与してから、L1レベルで回帰するまでの時間とした。運動の遮断時間は、同様にブピバカインを髄腔内投与してから、膝関節の屈曲ができ、またベッド表面から10㎝以上膝を持ち上げることが出来るようになるまでの時間とした。脈拍数と平均動脈血圧(MAP)を4時間毎に計測した。HR<55 bpm以下の除脈とMAPが70%以下となる低血圧はモニタリングされ、適切に治療された。
 術後、VAS score(10㎝のスケール、0が無痛、10が想像できる最大の痛み)を用い、鎮痛効果を4時間毎に評価した。レスキューの鎮痛薬はトラマドール50㎎静注とし、VAS score≧3点で投与された。鎮静の評価は以下の4項目で行った。1:完全に覚醒、2:傾眠だが呼びかけに反応あり、3:傾眠だが触覚刺激に反応あり、4:傾眠だが痛み刺激に反応あり。患者はモニタリングされ、注射部の掻痒感や熱感といった副作用に適宜対応された。
 統計は、EpiInfo 7.0(Centers for Disease Control and Prevention (CDC) in Atkanta, Georgia, USA)のwindows versionを用いて、t検定とChi-spuare検定が用いられ、p<0.05が有意差ありとした。 4.Results  患者背景は、年齢、体重、身長、性差、ASA scoreに有意差を認めなかった(Table 1.)。  下腿の整形外科手術、下腹部手術を含めた手術内容に有意差は認めなかった(Table 2.)。手術時間も平均71分と2群間に違いはなかった。  術後のVAS scoreは、Figure 1とTable 3に示され、0~3点、4~6点、7~10点に分けて分析された。術直後に7点以上を訴える患者はおらず、Mg群では1人、コントロール群では7人が4~6点とし、統計学的有意差を認めた(p=0.006)。術後4時間のVAS scoreも同様、Mg群で7人が、コントロール群で17人が4~6点とし、有意差を認めた(p=0.001)。

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